アドミッションポリシー

福井大学大学院国際地域マネジメント研究科では、グローバル化の進展に関連して地方の企業や自治体が抱える諸課題の解決に挑戦する優れたマネジメント・リーダーを育成することを目的としており、以下の求める学生像に合致し、入学者選抜の基本方針に基づく評価に適合した人を入学生として受け入れます。

1.求める学生像

1.本研究科の人材育成の目的を踏まえ、以下のような態度や資質を持つ学生を求めます。

  1. 地域や自己の所属する組織が直面する複雑な課題に対して、中核となる人材として主体的に取り組む意欲を有する人
  2. 海外の諸地域や国際事情、および外国語に対する知的関心を持ち、積極的に情報収集を行う姿勢を有する人
  3. 異なる文化、また異なる業種の人々との交流をいとわず、互いを尊重しながら議論を交わす資質を有する人

2.入学前に学習・修得しておくことが期待される内容は以下の通りです。

  1. 企業・自治体等に勤務する者については、自己の所属する組織や自己の携わる業務に関する広範な知識、および世界や地域に生起する諸課題に関する基本的な知識と定見を備えていることが期待されます。
  2. 企業・自治体等に勤務する者以外の者については、社会科学の諸分野の基本的な知識、および異文化理解に関する素養と英語を中心とする基礎的な語学力、コミュニケーション能力を身につけておくことが期待されます。

2.入学者選抜の基本方針

さまざまな資質と背景を持った学生を受け入れるため、以下のような入学者選抜を実施し、各選抜において、求める学生像にふさわしい態度や資質、適性等を多面的かつ総合的に評価します。

1.社会人特別選抜

大学を卒業した者およびこれと同等以上の学力があると認めた者で、企業・自治体等での勤務経験が2 年以上あり、入学後もその身分を有し所属長からの推薦を受けた者に対し、小論文、面接、成績証明書、英語認定試験成績証明書、実務経験報告書を用いて多面的かつ総合的に評価します。

  • 小論文では、世界や地域に生起する諸課題に関する知見、および文章表現の力を測ります。
  • 面接では、コミュニケーション能力および学習意欲を測ります。
  • 成績証明書では、これまで修得してきた学問の内容について評価します。
  • 英語認定試験成績証明書では、英語能力を評価します。
  • 実務経験報告書では、これまで培い蓄積してきた実務経験について評価します。

2.一般選抜

大学を卒業した者(卒業見込みの者を含む。)およびこれと同等以上の学力があると認めた者で社会人特別選抜の受験資格を持たない者に対し、小論文、面接、成績証明書、英語認定試験成績証明書、さらに外国人留学生については日本語能力試験認定結果及び成績に関する証明書を用いて多面的かつ総合的に評価します。

  • 小論文では、社会科学分野に関する知見、および文章表現の力を測ります。
  • 面接では、コミュニケーション能力および学習意欲を測ります。
  • 成績証明書では、これまで修得してきた学問の内容と達成度について評価します。
  • 英語認定試験成績証明書では、英語能力を評価します。
  • 日本語能力試験認定結果及び成績に関する証明書では、日本語能力を評価します。

カリキュラム・ポリシー

福井大学国際地域マネジメント研究科では、学位授与の方針で示す資質・能力を確実に修得させるため、以下の方針に基づいて教育課程を編成・実施します。

1.教育課程の編成の方針

  1. 国際情勢やグローバルな経済環境の視点から地域の企業や行政上の課題の解決策を考察し、提示する力を身につけさせるため、「地域と世界の現状と課題を知る」ことを目的とした科目を、順次履修するよう体系的に配置します。
  2. 問題を発見し、計画の策定や事業の拡大に取り組むために必要な専門知識、および情報収集・情報活用能力を身につけさせるため、「マネジメント能力、リーダーシップを育成するための専門知識を修得する」ことを目的とした科目を、順次履修するよう体系的に配置します。
  3. 新規事業や改善のための企画構想力、および事業計画の遂行のために必要なリーダーシップに必要な知見を身につけさせるため、「企画・交渉力に関する分野」の科目群、および「ワークショップ」科目を設けます。
  4. 異文化感受性と多様な思考に対する受容性を備えたコミュニケーション能力とストレスコントロール力を身につけさせるため、「地域と世界の現状と課題を知る」ことを目的とした科目、および「語学力・コミュニケーション能力」の向上を目的とした科目を配置するとともに、2年次後期には「海外実地研修」を設けます。
  5. 上に配置された科目について所定以上の単位を修得した者に対し、各学生が設定したテーマに関する調査・考察、およびディプロマ・ポリシーに示された資質・能力の到達度についての自己評価をまとめた最終報告書の提出とその内容に関するプレゼンテーションを課します。

2.教育課程における教育・学習方法に関する方針

  1. 主に職場に勤務する社会人を対象とする研究科であるため、授業は原則として平日の夜間、および土曜・日曜に開講します。
  2. 少人数教育の利点を活かし、効果的な学習を進めるため、多数の必修科目を設けます。具体的にはベーシック科目およびアドバンス科目(企画・交渉力)の科目、語学系科目が相当します。
  3. 個々の授業では、教員と学生との双方向性、および学生間の討議を重視し、事例や課題に基づいた学習方法を多用します。また、実務家教員と研究者教員を交えた多数の教員と共に取り組むワークショップを設け、企画力・交渉力を磨くとともに院生間での成果の共有を行います。
  4. 学生ごとに指導教員(正・副)を置き、指導教員は他の教員と密に連絡を取りながら科目履修の指導、海外実地研修の指導、および最終報告書に向けて、学生のテーマに関する調査や考察方法、執筆の指導を行います。
  5. 全ての授業において、授業の目標、授業内容、授業方法、到達目標、成績評価の方法、教科書・参考書、準備学習等の具体的な指示等が記載されたシラバスを作成し、学生に周知します。
  6. 授業評価アンケートや教員と学生との懇談会等に基づき、カリキュラムや授業科目の内容について継続的な改善に取り組みます。

3.学習成果の評価の方針

  1. 成績は「福井大学における多面的かつ厳格な成績評価のガイドライン」に沿って、科目ごとに適した多様な方法によって学修目標到達度を評価します。各科目の到達目標と具体的な評価方法はシラバスに記載します。
  2. 最終報告書は、①設定したテーマに関する分析方法・内容、論理的な整合性、結論・知見、および②ディプロマ・ポリシーに示された資質・能力の到達度について、質疑応答を踏まえて複数の教員の協議により評価します。

ディプロマ・ポリシー

現在の地域社会では、グローバル化の進展に関連して地方の企業や自治体が抱える諸課題の解決に挑戦する優れたマネジメント・リーダーを育成することが期待されています。福井大学国際地域マネジメント研究科では、これを踏まえ、また本学大学院の学位授与方針に則り、以下の資質・能力を身につけるとともに、それらを課題の解決に活用・実践できる者に、国際地域マネジメント修士(専門職)の学位を授与します。

  1. 国際情勢やグローバルな経済環境の視点から地域の企業や行政上の課題の解決策を考察し、提示する力
  2. 問題を発見し、計画の策定や事業の拡大に取り組むために必要な専門知識、および情報収集・情報活用能力
  3. 新規事業や改善のための企画構想力、および事業計画の遂行のために必要なリーダーシップ
  4. 異文化感受性と多様な思考に対する受容性を備えたコミュニケーション能力とストレスコントロール力