出身は愛知県。将来は航空管制官になるという夢を持ち、そのために必要な英語を学ぼうと国際地域学部に進学しました。けれども在学中に大きく方向転換。福井という地域の持っている潜在力や魅力を発掘し、伝えていく――そんな仕事をしていこうと思うようになりました。学びを通じ、それまで考えもつかなかった生き方に気づく。ライフワークと言えるものに出会う。それが私にとっての、福井大学、国際地域学部での4年間だったと思います。
きっかけは「課題探求プロジェクト(PBL)」を通じて福井という地域に深く関わる機会を持てたこと。企業経営者や地域の人たちと交流し、福井の魅力をSNSなどのメディアを駆使して発信していくプロジェクトを経験したことが大きかったと思います。その過程でこの地の「日本酒」の魅力に気づいたのです。日本酒はいわばその土地の自然風土や文化が凝縮したもの。日本酒を伝えることは、その土地の魅力を伝えることになる。そんな思いを持って、福井の酒造会社に就職しました。
今は、その酒造会社が運営する体験型観光施設「ESHIKOTO(えしこと)」に勤務。醸造所や貯蔵セラー、レストラン、ショップ、オーベルジュなどで構成されるこれまでにないタイプの施設です。ここで私は接客や在庫管理、販売促進企画やECサイトの運用といった幅広い仕事に携わっています。大学で学んだ「アントレプレナーシップ」やPBLでの「課題発見能力」、「ITスキル」を駆使しながら、この施設をより充実したものにし、福井の日本酒の文化を日本へ、さらには世界に向けて発信していきたいと思っています。